Posts Tagged ‘繁栄モデル’
4日のザ・リバティweb Daily News Clipでも取り上げられていたが、
http://www.the-liberty.com/article.php?pageId=2&item_id=3437
4日付各新聞に掲載された政府広報の全面広告は、まさしく野田首相の「社会主義国家宣言」である。
毎年1兆円以上、社会保障費が自然増している事実、
歳出で増えている部門は専ら社会保障費である事実を認識しながら、
世代を超えて、税金で、支え合おう 、と言う。
もちろん、支え合うことに異議があるわけではない。
問題は、国民から税金という形で富を吸い上げ、それを給付する、というスタイルである。
野田首相は、社会保障を喩えて、かつては「胴上げ」のように、たくさんの人数で支えていたが、やがて「騎馬戦」のように3名ぐらいで支えるようになり、 いつか「肩車」のように、1人が1人を支えなければいけない、と言う。
冗談ではない。
胴上げは、優勝した時にするもの、
騎馬戦は、運動会のときのみ、
肩車は、子供を喜ばせようとしてするものであって、
ずっとそのような状態で生活していけるわけがない。
そんなことをしようとすれば、疲れて倒れてしまうに違いない。
社会保障費を消費税で「肩車」状態で支えようとするならば、単純に言って、50%の消費税が必要になる。
しかも恒久的にである。
100円均一の商品は事実上150円となる。
100万円の中古車は150万円となる。
3000万円の家は4500万円。
しかし、それでも、毎年1兆円以上で増加する社会保障費は賄えなくなるだろう。
これでは、国家財政も、家計も、破綻するのは目に見えている。
これを、社会主義と言わずに、何といおうか。
そもそも、消費税10%に増税、というのも、勝手に野田首相がG20で国際公約してしまっている。
そして、消費税増税の法案が通った後に(前ではなく!)、国民に信を問うという。
社会主義的であるばかりでなく、その政治手法は全体主義的でさえある。
野田首相は松下精神とは真逆の政治思想と言うか、政治信条を持つことが明らかになった。
その松下幸之助翁は、天上界から野田首相を叱責しておられる(cf.大川隆法著『沈みゆく日本をどう救うか』第2章「松下幸之助、苦言を呈す」)のだが、悲しいことに、その声は届かないかのようだ。「今や天上の人となった松下氏も(増税を)理解してくれると思う」と勘違いするとは悲喜劇だ。
「無税国家」という崇高な理想を目指す気概もチャレンジ精神もないならば、もはや「松下政経塾」出身という看板を外すべきだろう。
日本は、かつてはアメリカを模倣し、アメリカに追いつき追い越せを合言葉に、発展してきた面があるが、もはやアメリカにもEUにも日本の未来の姿を見出すことはできない。
どこにも真似るべきものがないならば、新しい理想を創造して見せるしかない。
新しい自由と繁栄の国家モデルを構築し、世界に示すべき時だろう。
今の日本の苦しみは、新しい世界の繁栄モデルを創造する、生みの苦しみであると信じたい。




野田首相は、21日の参議院予算委員会で、消費税率引き上げ法案の国会への提出・成立について、経済状況の好転は必ずしも前提条件ではないとの認識を示した。
ということはつまり、景気が回復しなくても、消費税率は上げちゃうぞ、と言うことでしょう?
どうしても増税(税率上げたい)したい、初めに増税ありき、という考え方には、どうしても納得いかない。
与野党協議も、増税することを前提としているのだから、野党も情けないと言わなければならない。
法案を提出して、実際に引き上げ前に、解散・総選挙をして国民に信を問う、と言うことも、再三言っているが、これもどうしてもわからない。
信を問うならば、法案提出前でしょう?
信を問うて敗れた場合は、「当然、民意を踏まえた対応がある」と言いますが、「その時は増税はやめます」と言ったわけではないので、引き上げそのものを取りやめる確証はない。
「その時はだめでも、いつかは増税する」と言う固い決意なのだろう。
増税しなくても、日本はやっていける。世界随一の債権国である日本が財政破綻することはないし、きちんと経済成長戦略を打てば、もっともっと繁栄することができる。
逆に増税することは、国家衰退への道であり、社会主義国家・高福祉国家への道であり、亡国への道だ。
「もう十分繁栄した。これ以上繁栄しなくてもいいではないか」などと言うなかれ。
あなたはそれでよくても、子孫の代には、夢も希望もなく、ただつつましやかに生きるだけの人生を強要されることになってしまうとしたら、それでもいいとお考えでしょうか?
また、世界には、まだまだ飢え・貧困・紛争に苦しむ国や地域がたくさんある。
加えて、70億を突破した人口は、さらに100億人に向かおうとしている。
こうした国々を救うためにも、日本は、新しい国家繁栄モデルを構築し、世界に広げることを考えなければならない。
もはや、日本には目標とすべきモデルがない。
モデルがないならば、世界の示すべきモデルを創造しなければならない。
それが、大国としてのノーブレス・オブリッジだと思う。
増税などで国を衰退させるようなことは、断じてしてはならない。



