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09 March

どうしても、原発を停めたい、朝日の意地か?

テロとミサイル攻撃―脱原発こそ最良の防御だ

朝日新聞デジタル:社説

朝日新聞は3月9日付社説で、「テロとミサイル攻撃―脱原発こそ最良の防御だ」と論じている。

以下、筆者要約。

  • 米国の、原発テロを想定した訓練を請け負う会社を紹介し、米国の原発は、驚異の大きさに応じて設計基準を見直す「DBT」(設計基礎脅威)という考え方を取る。弱点が明らかになれば、基準が修正される。
  • サイバー攻撃への警戒も高まっているとするが、「USBメモリーを持ちコメが、ウイルス感染は可能」とする米科学者連盟会長のコメントを引用し、米国ですら、暗中模索であると述べている。
  • 2月に日本の原子力規制委員会の緊急事態対策監が原発の新安全基準に対して意見を求めるために米原子力規制委員会(NRC)を訪ねたことが紹介されている。
  • 日本は他国から各セキュリティー後進国と指摘されている現状を、まず認識する必要がある、とし、民間警備会社も武装する米国方式をそのまま導入するのは無理があるとしている。
  • 北朝鮮の朝鮮労働党幹部が「ミサイルで日本の原発を攻撃すれば、広島型原爆の320倍の爆発が起こる」と講演したという韓国のネットメディアの報道を紹介し、国内の原発などには1万数千トンの使用済み核燃料がある、などとしたうえで、リスクを減らすには、やはり、原発をできるだけ早く減らしていくしかない、と結論付けている。

(要約以上)

太陽光であれ何であれ、仮に原発並みかそれ以上の高効率の代替エネルギー施設の開発に成功し、実用化たとしたら、そこは超濃密度のエネルギーが集中している、ものすごく危険な場所になるだろう。そうすると、当然、原発と同様のセキュリティーの問題が発生する。放射能がないからだいじょうぶだ、と言うレベルの問題ではないし、放射能以上に危険な要因が生まれないとは誰も保証できないはずだ。

どんなことであれ、リスクは発生する。文明が高度化すればするほど、それに比例してリスクも大きく、複雑で困難なものになることは避けられない。ゆえに、文明の進化とは、リスクマネジメントの進化だと言い換えてもよいと思う。文明を享受するための、リスクマネジメントは必要な対価なのだと割り切る必要がある。

「リスクを減らすには、やはり、原発をできるだけ早く減らしていくしかない」という言葉は、結局、文明を捨てて原始帰りしていくことを勧めている言葉にほかならない。