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06 November

それでも強弁する中国外務省「ビデオで日本の違法性は隠せない」に対して、毅然とした外交を

【北京=矢板明夫】沖縄・尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件のビデオ映像が流出したことについて、中国の崔天凱外務次官は5日、香港メディアなどに対し「日本側に誠意があるなら困難を克服して(日中関係の修復を)妨害しないよう努力すべきだ」と述べ、日本側に適切な対応を求めた。

一方、中国外務省は同日夜、日本側が中国の釣魚島海域で、中国漁船に嫌がらせの行為をしたため衝突が起きたと指摘し、「日本の行為自体が違法。いわゆるビデオ映像でこうした事実の真相を変えることはできず、日本側の行為の違法性は隠せない」とする報道官談話を改めて出した。

中国政府には、「過ちを改むるにはばかること無かれ」という言葉を贈りたい。

【尖閣ビデオ流出問題】中国外務省「ビデオで日本の違法性は隠せない」 日本に適切な対応要求 – MSN産経ニュース

 

「日本側に誠意があるなら」という言葉は、そのままそっくり「中国側に誠意があるなら」という言葉でお返ししたい。

「日本側が中国の釣魚島海域で」「中国漁船に嫌がらせの行為をしたため」と言うに至っては、毎度のことながら開いた口が塞がらない。

尖閣諸島とその周辺海域は、日本の領土・領海であることは、国際法上も明々白々である。これを「中国の釣魚島海域」と強弁する。

いったい、日本側にどのような理由で、どのような嫌がらせを、何の目的があって、するというのか。
百歩譲って、どころか1万歩譲ってもありえない話であるが、たとえ日本側が嫌がらせの行為をしたとしても、中国漁船側から、意図的に、しかも2度にわたって、ぶつかって来た事実は否定しようが無い。

中国政府は、「日本の行為自体が違法。いわゆるビデオ映像でこうした事実の真相を変えることはできず、日本側の行為の違法性は隠せない」とまったく反省する意志はない。

しかし、そう強弁するほうが、国際的には常識なのかもしれない。あくまで国益を主張し、日本人的感覚では”強弁”とも”牽強付会”とも思われるようなことを堂々と正論のように主張する。これが現実なのかもしれない。

こういう国際社会の現実の中にあって、日本人はあまりにも、お人好しで、幼いと言える。
だからと言って、日本人ももっと腹黒くあるべきだとは思わないが、世の中には悪というものも存在するということを知ってこそ、悪を押し止めることができる。

おめでたいだけではだめなのだ。
まずは、自国の「国益」を最優先に考えるのは、為政者として当然である。
その上で、崇高な理想を掲げ、それの実現に努力するのはよい。
例えば世界平和という理想実現ためにも、相手に悪を犯させないだけの抑止力が必要だ。

そのことの重要性を日本国民に知らしめるきっかけとなったという意味で、今回の尖閣諸島をめぐる一連の事件の意義は大きい。
われわれはこれを奇貨として、最大限に教訓を学び、今後に生かすべきだ。日本という国が地上から消えてなくならないように。