21
August
「冷静な対応」とは
竹島をめぐる問題と、尖閣諸島をめぐる問題。
この2つに関して、ニュースでは殆どのコメンテーターが、「冷静な対応を」と言っていた。
国家主権にかかわる問題だから、冷静に対応しなければならないのは当然だが、
「冷静に」が「事なかれ」と同義であってはならない。
外交は、国益を賭けての真剣勝負であるから、「冷静に」激怒して見せることも大事だろう。
ニュースでは、どこも、「冷静な対応を」と言った後、中国で反日デモが激化していると報道している。
これもマスコミによる世論操作のように感じる。
激化するからと言って、言うべきことも言わないでいては結局、相手の言いなりになるしかない。
デモは、中国の国内問題である。暴徒化しようが、それを鎮めるのは中国政府の仕事であり、責務である。それができないというなら、中国政府には統治能力がないということになる。
日本は、弱気になってはいけない。外交交渉においては、一歩も引かない気迫が要る。
そして、それを担保するものは、自称「平和主義者」たちが何といおうと、やはり、軍事力である。これなくしては、何を言ってもごまめの歯ぎしりだ。
根本的には、憲法の改正が必要だが、ことは急を要する。
いかにして、事実上使えない「軍事力」を担保するか。
現時点で考えうる最も「冷静な対応」とは、日本が本気で自国の領土を守る気概と覚悟を示したうえで、集団的自衛権の行使を認め、アメリカの一層強力なコミットメントを取り付けること、そして、憲法前文に反して、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼」できない国に対しては、憲法9条の適用を除外する、と宣言することだろう。