私の意見, 私の政策
17 March

闇に対しては光を。絶望や恐怖に対しては希望を。(2)

今回の震災で、原子力発電所の事故が起きました。
これを機に、原発反対派の勢力が強くなることが予想されます。
日本人は、唯一の原爆の被爆国として、核、特に放射能に対する恐怖心、アレルギーが強くあります。

しかし、ちょっと立ち止まって考える必要があります。

もし、日本が、さらに発展するならば、百歩譲って現状維持で行くとしても、エネルギーは今のレベル以上はどうしても必要です。
それとも、電気もあまり使わず昭和初期から大正、明治へと昔返りして行く道を選ぶのかということです。
そういう選択肢もないことはないでしょうけれども、現代の便利さに慣れてしまった日本人が、いま以下の水準に生活レベルを落とすことに納得する人は少ないと思われます。

であるならば、今以上のエネルギーを獲得する必要はあります。

結論から言えば、核エネルギーは魅力的なエネルギー源です。
わずかな燃料で、半永久的にエネルギーを取り出せるのです。
もちろん、これから、ダム建設中止などと言っていないで水力発電も見直されてくるだろうと思います。こちらも、自然の力で半永久的に電力が得られるのですから。
また、風力やソーラー、地熱発電という方法もあります。
これらも当然研究対象とは思いますが、しかしながら、全く原発をないものとして考えたとき、これらだけではとても需要を満たすことができないでしょう。

火力という方法もありますが、これだと常に産油国の思惑によって首根っこを押さえられることになりますし、万一、例えば中国の軍事的台頭によって日本のシーレーンが抑えられれば、石油が一滴も入って来ず、先の大戦同様の事態が起こることになります。

日本だけでなく、世界中どの国にとっても、原子力は魅力的なエネルギーなのです。
したがって、単にナーバスに放射能を恐れるだけでなく、もう一段高いレベルで、被害を止める方法を研究し、構築する必要があると思うのです。

そもそも、原発は(だけでなく石油コンビナートも)、地震などの天災だけでなく、戦争に巻き込まれたときにも攻撃対象となるものです。
同じ場所に原子炉を6個も置くのは問題がある、という指摘もありますが、国防上もこの指摘は当たっていると思います。
防災・国防の両面から考えても、より強固な原発防衛システムを構築する必要があります。
こうした技術を開発するために、政府はお金を惜しんではならない。
これこそが、”投資”となるものです。

現政府は、”仕分け”に代表されるようなケチケチ路線ですが、防災・国防にかけるお金は決して無駄ではない、むしろ付加価値を生むものである、ということを、今回の不幸な経験を機に、ぜひ学んでいただきたいものだと思います。

今は大変厳しく、辛い時期ですが、悲観的な想念に流されて日本が沈没してゆくことは、絶対に避けなければなりません。
「朝の来ない夜はない」「日本の繁栄は、絶対に揺らがない」と信じて、未来を切り開く必要があります。

今回の地震を機に、さまざまな教訓を得、経験を智慧に変えて、我が国が頑張って復興し、さらに発展し理想的な国家に近づいていきたいものです。
そうであってこそ、今回、被害に遭われた方々の尊い犠牲に報いることになると思うのです。