亀井氏は保守?
(以下、引用)
亀井氏の新党構想しぼむ 「保守結集」は不発
国民新党代表の亀井静香金融・郵政改革担当相が「新たな保守勢力結集」を目指して打ち上げた新党構想は19日、保守系無所属の平沼赳夫元経済産業相が新党への参加を否定したことで急速にしぼんだ。
亀井氏は引き続き新党日本(田中康夫代表)との合流を模索する構えだが、田中氏も慎重姿勢を崩しておらず、亀井氏の目指した「保守結集」は不発に終わりそうだ。
平沼氏は新党参加を否定するコメントを掲載した自身のホームページで「従来どおり『真の保守の第三極』構築を目指して行動」すると表明。
亀井氏は平沼氏ら自民党離党組3人でつくる衆院会派のグループとの今後の関係について記者団に「考え方は非常に似ている。ばらばらで対応するより、一緒にやった方がいい場合もある」と指摘、連携強化の可能性を探る考えだ。
(引用以上)
その亀井金融・郵政改革担当相の悲願ともいえる「中小企業金融円滑化法案」(いわゆる金融モラトリアム法案)が衆議院本会議で可決され参議院へ送付された。
保守の定義は難しいが、少なくとも、政治思想的には、革新とか、社会主義とか、共産主義とかに対して、自由主義の立場をとる人。経済においても、計画経済とか、統制経済ではなく、自由主義経済をよしとする人。と、私は理解していた。
中小企業金融円滑化法案などは、金融機関の経営に関して、政府が強力に口出しをする、極めて社会主義的な政策ではないか。
少なくともこの政策を見る限り、亀井静香氏が保守とは思えない。ハッキリ言って、亀井氏が保守を名乗るなど、笑止だ。
政治は結果責任であるから、社会主義的な政策であっても、国民にとって良い結果をもたらすものならばよいではないかといわれるかも知れない。
確かに、戦後、自民党は、護送船団方式など、社会主義的な政策によって、この国を発展させてきた。
しかし、いま、明らかにパラダイムが変わってきている。
終戦後の、何もない状態からならば、一定の効果はあったが、いま、保守を名乗るならば、左傾化してゆく流れと逆の主張をしていかなければならない。
減税、小さな政府、規制緩和による経済成長戦略、成長なくして福祉なし、国防強化。こうした主張をすることが、保守であることの要件であると思う。
では、「中小企業金融円滑化法案」は、ほんとうに効果があるかというと、疑問が多い。
金融機関は、企業や同業他社に対しても信用を下げることになる。
貸し渋りも、はげしくなるだろうし、そういう金融機関を罰するというならば、これは、全体主義でなくてなんであろうか。
当座、困っている中小企業は息がつけるかも知れないが、長い目で見たら、金融機関は苦しくなるし、結果、企業の資金繰りは苦しくなるのではないか。
真の「保守」ならば、企業がもっと自由に企業活動ができるように、市場にお金が回るように、もっと規制を緩和し、大胆な金融緩和政策が必要だろう。
私は、サッチャー流こそが、正しい保守のひとつの姿だと思う。
企業が成功し、たくさん利益を上げられてこそ、税金を納めることができ、税収は増える。経済が成長してこそ、国民の生活も守られるし、福祉も実現することができる。それが、正しい保守の立場ではないか。
福祉とか、弱者救済の美名のもとに、社会主義的な政策が実行され、巨大な政府になっていく。
「地獄への道は、善意で舗装されている」という言葉を、国民は胸に刻むべきだ。
まだほとんどの国民は、夢想だにしていないだろうが、この国は全体主義へと流れていこうとしている。そうなってしまってからでは遅いのだ。
「保守」を騙る左翼勢力を糾弾していくのも、真の保守を自負する私たちの使命であると思う。