Posts Tagged ‘無税国家論’

野田佳彦首相は26日夕、官邸で記者会見し、消費税増税関連法案の衆院採決で反対票を投じた小沢一郎元代表らの処分について、「当然、党議拘束がかかる。それに対する対応をしなければならない。私と輿石東幹事長とよく相談しながら、党内のルールにのとって厳正に対応したい」と述べた。

【民主分裂】首相、小沢氏処分「厳正に対応」 – MSN産経ニュース

一度だけ衆院選に出たことがあるだけの男(私のこと)が言うのもおこがましいのですが、
この人(野田首相)には、政治的リテラシーが欠けているというのか、政治的常識がないというのか、それ以前に、信義に欠けると言ってもいいのかもしれない。

「党議拘束」をかけるのならば、事前に両院議員総会なり、総務会なりでそう決めておくのが常識なのではないかと思うのだが、これでは事後法で裁くようなものではないか。

「どじょう」宰相に、そのようなことを期待するのははなから間違っているのかもしれない。

消費税増税法案に関しても、可決後に国民に信を問う、というような妙なことを言っていたと思うが、あれもどうしても理解できなかった。信を問うならば、法案を提出する前が筋だろう、と。
ここまで来ると、本当に可決後に信を問う、ということもやるのかどうか、疑わしくなる。
のらりくらりと1年延ばし、4年の任期満了になってから、総選挙をやり、「ほらね、信を問ううたでしょ?」とか、やりかねない。

そもそもが、松下政経塾の1期生であるから、かりそめにも松下幸之助翁の直弟子と言ってもいい。その松下翁の、「無税国家論」をあっさり捨ててしまった。

3年前の衆院選では、マニフェストに「書いている事は命がけで実行する」「書いていないこと­は勝手にやらない」それがルールだと言い、「シロアリを退治し、天下り法人をなくし、天下りをなくす、そこから始めなければ、消費税引き上げの話はおかしいんです」と言っていたのはほかならぬ、野田首相だ。

さらに野田首相は、2007年、2008年の2回、国会に提出された消費税引き上げなど大衆増税に反対する請願の紹介議員になっていた。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-08-31/2011083102_02_1.html
常識的には、誓願書の紹介議員となるということは、それなりの政治信条に基づく、重いものと思われるが、国民の声を国政に届ける誓願書の重みを、紙のようにしか感じていないか、変節したのか、いずれにしても信を置ける政治家とは言い難い。

このような人物に、国政の舵取りを任せておくことは、日本人の恥である。
即刻、退陣を要求するものである。


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民主党の野田佳彦代表は30日午後、衆参両院本会議での首相指名選挙で菅直人首相の後継となる第95代、62人目の首相に選出された。直ちに党執行部人事に着手し、党運営の要である幹事長に小沢一郎元代表に近い輿石東参院議員会長を起用して党内融和の姿勢を示した。政策調査会長には前原誠司前外相、国会対策委員長に平野博文元官房長官を内定した。新内閣の組閣人事では岡田克也幹事長を重要閣僚に処遇、代表選を争った鹿野道彦農相、海江田万里経済産業相の入閣も固めた。

幹事長に輿石氏、政調会長は前原氏 野田代表が人事  :日本経済新聞

「誰がなっても同じ」とは言い古されたフレーズだが、誰がなっても同じなどということはありえない、とずっと思っていた。

今回もそう思いたい。少なくとも、前任者よりはまし、という程度だとしても。

「国難」という言葉が何度も使われている割には、新首相の発言からは、国家は如何にあるべきか、というビジョンが見えてこない。

せいぜい、財政再建、そのために増税、といった程度か。
しかしこれも、財務官僚の振り付けであるとの見方が強い。

8月中旬、「A級戦犯は戦争犯罪人ではない」という発言もあったが、
代表選では国防について全く触れなかった。

震災の「復旧・復興」ということも、繰り返し言っていたが、具体的な復興計画も語らず、菅政権時代の延長線上以上のことは見えてこない。

大胆な復興計画によって、ピンチをチャンスに変えることも可能であるというのに。

結局、国難よりも、党内をいかにうまく収めるかという方に関心があるようだ。

解散権も自ら封印するような言い方をし、民主党4年間の天下を全うしさえすればいい、というさもしい心根だとすれば、許し難い。

増税についても、松下政経塾出身の野田新首相に一言言いたい。

松下政経塾の創立者・松下幸之助翁は、「無税国家論」を説いたのではなかったか。

当時とて財政破綻は危ぶまれていたので、高度経済成長期の妄想、と単純に片付けられないはずだ。

松下翁の「無税国家」「収益分配国家」の夢は、120年かけての計画であった。

増税は、この松下翁の追究した理想と真逆の方向であり、宗教で言えば、根本教義を捨てるに等しい。

新首相が、真に今を国難と認識し、それを乗り切らんとして自ら名乗り出て民主党代表となり、首相となったのであるならば、まずこの国をどうしたいのか、自らの言葉で、そのビジョンを語るべきだ。

それを自ら語る言葉がないというならば、せめて松下政経塾の精神に還り、松下翁の説かれた国家論を自らの理想とし、その実現に命を懸けよ。

民主党自らが招いた国難とは言え、その国難を乗り切るには、相当の気概、覚悟が必要である。


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