Posts Tagged ‘成熟国家’

近頃、「成熟国家」などという言葉が流布されている。

10/28付産経新聞の「村上春樹さん NYタイムズにインタビュー掲載」の記事は、「成熟国家」という言葉は使っていないものの、主旨としては「成熟国家」を主張する人々の意見とほぼ同じだろう。

同紙によると、村上氏は、「今月、欧米でも翻訳版が発売された自身のベストセラー小説『1Q84』や東日本大震災後の日本のあり方などについて『戦後の繁栄は終わった。価値観を変えねばならず、お金や効率性では計れない幸せを獲得する方法を考えなければならない』と語っている」と報じられている。

橘木俊詔・浜矩子著『成熟ニッポン、もう経済成長はいらない』なる書籍も刊行されている(内容は、申し訳ないがまえがきと目次しか読んでいないので、今回は本書については触れない)。

しかし、ちょっと待ってほしい。

戦後の高度経済成長や、80年代のバブルと呼ばれた(私は必ずしもバブルだったとは思っていないが)時代の繁栄を十分享受した世代が、次の世代の繁栄の芽を勝手に奪う権利などないはずだ。

「お金や効率性では計れない幸せを獲得する方法を考えなければならない」とは、多くの日本人が共感しそうな考えではあるが、だからと言ってお金や効率性は不要だということにはならない。

村上氏が東日本大震災について「多くの日本人はこれが転換点になると考えている。悪夢ではあったが変化のための好機」と捉えようという点は同意できるが、「日本の繁栄は終わった」とする点には同意しかねる。
むしろ、世界のためにも、さらなる繁栄を実現すべきだ。

すでに大国となっており、日本文明とも呼ばれる独自の文明を持つ日本は、好むと好まざるとにかかわらず、世界に対して責任を負う立場にある。
その大国が、世界に対するメッセージが、「自分たちはもう繁栄を望んでいません」と言うことは、まったく情けなく、また、無責任なことでもある。

世界の人口は70億人を超え、100億人に向かって驀進中である。
繁栄を望まない思想は、人類は増えすぎたので間引いた方がよい、という考えに通じていく気がしてならない。
世界の人たちが、「心の幸せ」を味わうためには、やはり富や繁栄の力は、どうしても必要だ。

断っておくが、もちろん、心の幸せを否定するわけではない。
もともと宗教家である私は、心の幸せを希求し、それを多くの人々に享受していただきたいという気持ちでは人後に落ちないつもりだ。

しかし、心の幸せそれ自体、物質的な豊かさよりもある意味で高度な幸福であるともいえる。
少なくとも最低限度の豊かさがなければ、「心の幸せ」など説いても多くの人々にとっては絵空事である。
村上氏のような主張を、北朝鮮や、アジア・アフリカなど、圧政や貧困にあえぐ国で言ってみるがよい。

「自分たちはもう十分物質文明は享受した」と思って自分たちが枯れてゆくのは自由だが、しかし、若い芽まで枯れさせたり、希望を奪ったりする権利などどこにあろうか。
「僕たちの国はこれから衰退していくしかないのだ」と思いこまされる若い人たちは、どうして希望を持って生きて行けようか。

むしろ、繁栄を十分享受した世代が、自分たちが肥やしとなって、日本と世界のさらなる繁栄のために、最後のご奉公をするべきではないだろうか。

目を転ずれば、空に、宇宙に、海洋に、地下に、とフロンティアは無限に広がっている。
まさしく無尽蔵だ。

「若者よ、空を目指せ。
宇宙を目指せ。
海洋を目指せ。」
(地底を目指せ、というとちょっと暗い感じがするので、とりあえずは止めておこう)

そのためには、やっぱり2位じゃダメなんだ。
1位を目指せ。

繁栄を否定する権利はだれにもない。
私たちは、世界一、繁栄する理想国家を建設すること、
そして世界の繁栄と平和を守るという崇高な使命を果たすことを、ここに誓う。


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「日本悲観論」の一つに、「日本はこれ以上の経済成長は望めない。成熟国家となっていくのだ」というようなものがあります。
「成熟国家」とは聞こえはいいですが、はっきり言えば、これ以上の発展は望まない(望めない)、衰退してゆく国家です。
私は、「日本は、今以上に、繁栄する潜在力を秘めているし、また、繁栄する義務がある」と考えるものです。

その根拠の一つに、「1980年代、一人当たりGDPがアメリカを抜いた経験がある」「そして、国全体のGDPも、2000年にはアメリカと並ぶと見られていた」ということをあげたいと思います。

しかし残念なことに、その繁栄は、政府の総量規制と、日銀の公定歩合引き上げにより潰されました。
いわゆる「バブル潰し」ですが、その奥には、「日本人の深層心理に、繁栄を恐れる心があった」、そのさらに奥には、「アメリカを抜いた後のビジョンが見えなかった」と同時に、「これ以上繁栄していいのだろうか」という後ろめたい気持ちがあったと思います。そして、その背景に、私は「自虐史観」があると見ています。

日本が、今以上に繁栄すべきだとする大義は、日本の繁栄が、世界経済を牽引する、というところにあります。

アメリカは、サブ・プライム・ローンの破綻、リーマン・ブラザース・ショック以降、リセッションが進んでおります。そうでなくても、長年「双子の赤字」で苦しんでいます。
一方、EUは、ギリシャ危機で明らかになったとおり、そもそも財政事情が違う国の連合体で、通貨を統一するということ自体、無理があったと思われます。そして、各国とも緊縮財政に入っており、結果、ヨーロッパの不況が世界に輸出されかねない状況です。

こうした情勢下で、世界を救うのは、日本の役割だと思うのです。
円高が続いておりますが、輸入を増やし、消費を拡大するチャンスでもあります。

中国も、経済成長を続けている国ではありますが、あまりにも輸出に頼りすぎ、人民元は安すぎます。
当然「人民元の切り上げ」を要求され、元高で輸出は困難となり、成長は鈍ることになるでしょう。
これは日本がかつて経験した道であり、これを乗り越えなければ、中国とて成熟した経済大国にはなれないでしょう。
少なくとも、現在、輸出に頼っている状況では、ヨーロッパやアメリカを救える状態にはないと言うことです。

いま、日本は急激な円高で苦しんではおりますが、政府の経済的失政が続き、先行き不透明な中、ドルとユーロが安くなっているという相対的な状況ながら円が高いということは、日本経済の底堅さを物語っています。
(ただし、決して楽観はできません。急激な円高に、政府はなすすべなし、という状況ですし、「株安」も深刻です)

ここは、「国家の未来ビジョン」を示し、市場の信頼を勝ち取ることが必要です。
これは、国家リーダーの意志一つです。
「日本という国を、どういう国にしたいのか」
「日本を、繁栄させる意志があるのか、それとも衰退、停滞やむなしとするのか」
それを明示する必要があると思うのです。

そして、日本がさらに繁栄するとする根拠をあげるとするならば、日本の技術力、教育レベル、インフラ、などがあります。
これらを活用して、未来の世界経済を牽引する基幹産業を創造する必要があります。
米・中・露などがやっていて、日本がやっていないもの、その一つに、宇宙産業があります。
オバマ大統領は、「2030年頃までに、火星に人類を送り込む」と発表しましたが、日本も負けていてはなりません。
これからのフロンティアは、間違いなく宇宙にあります。

さらに、宇宙とも関連してきますが、航空産業、ロボット産業。
これらは、お互いに関連し、防衛関係産業とも関連してきます。
裾野もものすごく広がり、巨大な雇用を創造できます。

忘れてならないのが、マグレブ、つまりリニアモーターカー。
これで交通革命を起こせば、日本国内すべて日帰り圏内にでき、日本全体を巨大な都市国家となし、都市(首都圏)と地方の格差を飛躍的に縮めることができます。
もちろん、輸出産業として、世界中にリニア網を張り巡らせることもできます。

日本にふたたび、高度経済成長時代が訪れます。
そして、その繁栄は、一国繁栄主義でも、一国平和主義でもなく、世界の平和と繁栄を導く力となることが可能です。
日本の繁栄が、世界を救うことができるのです。
これを実現するために、日本は世界のリーダー国家を目指すべきです。

未来の基幹産業を興すのはいいが、財源はどうするのか?という声が聞こえそうです。
まず、多くの国民のみなさんが心配されている、政府の財政赤字の問題については、国民の借金ではなく、国民は債権者だという点を明らかにしておきたいと思います。
つまり、国民が政府の赤字を肩代わりする義務はないということです。
ここでは財政赤字はそれほど心配する必要はないとだけ記しておきたいと思いますが、それでも政府の赤字がこれ以上かさばるのは(それを口実に増税を迫られたりしますから)、心理的にいやだというならば、株式にして発行してもよいし、ファンドにしてもよいと思います。

われわれ日本人が、自虐史観に縛られることなく、夢と希望と生きがいを持って力強く人生を生きてゆける国にしていかなければならないと信じるものです。

☆昨日(9/6)は、白山市内と、加賀市内で辻立ちをさせていただきました。
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