[ハノイ(ベトナム) 30日 ロイター] 菅直人首相は30日午後、訪問中のハノイ市内で会見し、中国との間で発生している最近の外交問題について「今日生じている多少のトラブルは、決定的なものではない」とし、戦略的互恵関係を深めていけば日中関係は経済的、文化的にさらなる発展が可能との認識を示した。

最近の日中間の問題は「決定的でない」=菅首相 | Reuters

見通しが甘すぎる。
中国は確信犯的に会談を拒否して生きている。日本は、振り回されている。
そろそろ属領らしく、ちゃんと朝貢させようとしている。
さすがに日本企業もカントリーリスクを感じ、撤退し始めているというのに、
「今日起きているトラブルは、従来起きたことを考えれば、決定的なものではない」とは、認識が甘すぎる。

明らかに、最悪の状態を迎えているが、これ以上悪くならないかといえばそうではない。事態はもっと悪くなってゆく可能性も大だ。
それは、日米関係に亀裂が入り、米軍のプレゼンスが引いてゆくことだ。そうなれば、誰がいちばん喜ぶか。
言うまでもない、中国、それに北朝鮮だ。
そのときを、虎視眈々と狙っている。また、日本の左翼勢力を使って、そのような方向に日本の世論にも働きかけているだろう。

必要なのは、外交における原理原則だ。
これなくして、場当たり的に、事を荒立てないように収めようとすることが最悪の事態を呼ぶということにもう気づかなくてはいけない。

沖縄では、県知事選を控え、有力とされる立候補予定者の現職の仲井真知事と革新系の伊波宜野湾市長ともに、普天間基地の県外移設を明言している。
沖縄から追い出した米軍が、いざ沖縄の危機という時に、救いに来てくれることは、論理的にありえない、ということをわれわれは肝に銘じなければならない。
そういう政治選択しかできないことは、沖縄県民にとって、たいへんな不幸である。
あえて幸福実現党から金城タツロー氏が、県内移設(辺野古への移設)を掲げて立候補を宣言している所以だ。

「戦略的互恵関係」を深めるにはただ一つ、中国が軍事的拡大をやめ、共産党一党独裁体制を改め、自由で民主主義的な国へと変わってゆくことだ。
それ以外にありえない。

そもそも、日本は、論点を外されっ放しである。
もともとは、日本の領海内である尖閣沖で、中国漁船が、日本の海上保安艦に衝突してきた、ということが問題であり、これに対して法律に則り、厳正に対処する、といったことを貫けばよかったのに、船長を釈放してしまい、現在では、会談を頼み込んだのに拒否された、ということが問題の中核にされている。
それもこれも、場当たり的外交で、一本筋が通っていないことが原因である。

政府が毅然とした態度で、「わが国の主権を守る。領土を守る。国民の生命・財産・安全を守り抜く」という決意を内外に表明していれば、そうそう手を出せないものだ。
ただ、通常兵器での戦いはともかく、中国は「核」のカードを持つ。これで脅されたら、お手上げで、そこで交渉は終わりとなる。
だからこそ、日米同盟の強化が重要なのだ。
日本は、正義の旗をきちんと押し立てて、自由を民主主義を守り、そういう価値観を共有する国と同盟関係を強化してゆく覚悟が大切であると思う。


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